東京都目黒区Yハウス
東京都目黒区に建つ、木造2階建ての「上質な家」。光と風を取り込む心地よい住まいを大切にしながら、設計力と技術力で、性能とデザインのどちらも諦めない——1010houseの家づくりが息づく一軒です。
外観
外壁は、ほぼ黒に近い濃紺で仕上げています。切妻の屋根形状がそのまま外壁の輪郭となり、シンプルな家型のシルエットを見せています。開口部は最小限にとどめ、2階には正方形の小窓を一つだけ設けました。1階は玄関部分を凹型に引き込み、庇の下には目隠しフェンスを設けています。隣接する住宅と壁を接するような距離感の住宅密集地にあって、閉じることで得られる静けさと、必要な光だけを選んで取り込む佇まいです。
LDK・リビング
1階リビングに光を導くため、階段室の吹抜けから光を取り込んでいます。床材には無垢材のアカシアを採用しました。
キッチン
キッチンはステンレス製のフラットタイプ。LDKの中心に位置し、床材の濃い色とマッチしています。
建築家コメント
施主様のご要望は、1階リビング。しかし敷地は都心部の住宅密集地にあり、まわりの建物との距離も近く、そのままでは光の入りにくい条件でした。明るく開放的なリビングをつくる方法として、まず考えられるのは2階の床を吹抜けにすることです。
ただ、この敷地は面積が限られています。2階の床を単純に吹抜けにしてしまうと、その分だけ2階の部屋が確保できなくなります。1階の明るさと、2階に必要な部屋数——このどちらも譲れない条件が、正面からぶつかり合っていました。
答えとしたのが、2階から屋上へ上がる動線でした。ただ通り過ぎるだけの階段にせず、その途中に書斎とロフトを組み込みます。全面吹抜けにするのではなく、動線の一部分だけを上下に開くことで、1階リビングへの採光を確保し、同時に2階の居室も失わずに済みました。
床を大きく削るのではなく、動線という「線」の中に光の通り道を仕込む。限られた面積の中で明るさと部屋数を両立させる、この住宅ならではの解き方です。
バルコニー・屋外空間
バルコニーは屋上に設けています。敷地の大きさと周辺環境から、地上ではまとまったスペースが取れないため、屋上を活用しました。
階段・動線
1階リビングと屋上へ上がる階段室に光を届けるため、鉄骨階段を採用しました。踏み板を細くできる鉄骨だからこそ、光を遮らない開放性が得られます。
洗面・水廻り
洗面まわりは造作も交えて機能的にまとめました。朝の身支度もスムーズな、家族が気持ちよく使える水廻りです。
収納
玄関まわりのシューズインクローゼット、キッチン脇のパントリーを設け、暮らしのものを“見せずにしまう”計画としました。玄関を入るとすぐに手洗いがあり、手洗い器はスロップシンクになっています。玄関まわりも室内も、すっきりとした状態を保てます。
書斎・ワークスペース
書斎は、屋上へ上がる階段の途中に設けています。屋上からの光がやさしく差し込む場所です。ちょっとした作業や読書に使える、動線の中の居場所です。